Icho Cup 2024
皆さんこんにちは!今回は Icho Cupについて小池克幸さんと平田祐翔さんにブログを書いていただきました。一年生初のbreakがある大会で非帰国・未経験のペアながら彼らは素晴らしい成績を残しました!凄すぎます!そんな彼らの大会前の練習や大会中の様子をぜひご覧ください。
Table Of Comments
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他己紹介
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チーム名について
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Icho Cup までの練習
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大会を振り返って
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大会全体を通して
1他己紹介
克幸:祐翔はKDS27期を代表するでぃべきちです。彼に話しかけると必ずディベート用語で返ってきます。レストランで閉まってる店を見つけると「これちょっとclosingだから俺らopening探さないと」とか言い出すし注文に迷ったらコンパリし始めます。ただ誰よりもディベートに対して真剣に向き合い、ずっと努力を続ける姿勢は尊敬してもしきれません。そんな彼との出会いはKDSの新歓でした。ご飯会に参加してその時に隣に座っていたのが祐翔だったので、KDSでできた一番最初の友達で一番一緒にディベートしている友達です(彼は練習参加率がほぼ皆勤賞で練習行くといつもいます笑)
これからもベストパートナーとしてたくさん組んでね👍
祐翔:克幸はKDSを代表するディベきちです(笑)。彼と話すといつもディベート用語が返ってきます(京都一人旅行のことを京都アイアン旅行と言っていました)。27期の間では彼の言動が度々ネタになっています。そんな彼の影響を受けて、27期の一部は日常会話の中でディベート用語を使うようになってしまいました(笑)。みんなディベきちすぎだよ。ただ克幸の人一倍ディベートに真摯に取り組む姿に、いつも刺激を受けています。また彼はすごく優しい人で、僕がディベートについて相談すると毎回丁寧に答えてくれます。いつもありがとう克幸。そんな彼は僕のベストパートナーであり、目標です。
ここで僕らの馴れそめ(?)を書こうと思います。僕らの最初の出会いは新歓の食事会でした。そこで僕の隣の席にいたのがかつゆきで、好きなアニメや歌手、ディベーターの話になると意気投合し、すぐに仲良くなりました(KDS最初の友達が克幸です)。放課後になると彼がいつもスピ練に誘ってくれて、さらに仲が深まった気がします。今では、休みの日に遊びに行ったり、ラウンド練習前にはカラオケに行ったりする仲になりました。彼は本当にディベートを愛していて、待ち時間があると必ずノープレパディベートをしたいと言ってきます(笑)。そんな彼と組んで参加するスパーは毎回すごく楽しいです。
これからも一緒に組んで大会出ようね✊
2 チーム名について
祐翔:チーム名は「俺らbreakするっPOI」で出場しました。Break Announcementで表彰されたときに輝きを放つようなチーム名にしようと思い、この名前にしました。無事Open Breakを果たし、自慢のチーム名が大きく表示されたのですが(このときはウケると思っていた)、なぜか滑ってしまい、泣きそうになりました(次はもっと面白いチーム名を作ります)。
3 Icho Cupまでの練習
克幸:祐翔を誘った理由は仲の良さとディベートへの向き合い方でした。誰よりも努力している祐翔と組めばたくさん練習もできるし同じモチベで頑張れるかなって思いました笑
実際に組むことが決まってからはとにかく2人で練習に打ち込みました。KDS練は全部参加し、空きコマにはプレパ練とかも結構頑張ってたと思います。期末テストが終わって練習を再開できるようになり、銀杏杯に向けて練習以外に何かできないかなと考えていたらおぼろげながら浮かんできたんです。古典モーションというワードが。いろんなモーションへの対応力やディベートの思考力をつけるため、理沙さんがKDSのディスコに送ってくれた古典モーション100選のドックスを使って銀杏までに100個の古典モーションのガバオポのアーギュメントを考えることにしました。初めは祐翔と同期の茉穂と三人体制で進めていましたが、3人はきつかったので今日香や夢佳をさそって早朝までやってました。銀杏の前の1週間は平均就寝時間は朝の4:30とかだと思います笑
僕はまったくでぃべきちではないのですがあの一週間だけはでぃべきちだったのかもしれません(ここだけの話、バイト中にも古典モーション考えてました笑)
祐翔:最初にOpen Breakを目標に定めました。銀杏杯が初めて予選のある大会だったので、絶対にブレイクするぞと普段の大会以上に気合いを入れていました。週三回のKDSの練習はもちろん、非通常練習にも積極的に参加しました。また時間があれば、二人でスピ練を行い、スピーチに磨きをかけていきました。そのおかげか、自分のスピーチに少しずつ自信を持てるようになりました。加えて27期で古典モーション研究会を立ち上げました。この会の趣旨は銀杏杯に備えて、自分たちで100個の古典モーション(リサさんが送ってくれました)のマターノートを作成することでした。克幸を筆頭に数人のディベきちの方達と連日(時には早朝まで)作業を行いました。今思い返すと早朝までモーション研究をするのは、だいぶirrationalでしたが、そのおかげで論の引き出しは増えた気がします。なんだかんだ楽しかったので、良い思い出になりました。そして、ありがたいことに、今では部員が(当初は3人でしたが)14人まで増えました(入りたい人がいれば、ボスのMさんに連絡してください)。
4大会を振り返って
大会1日目
祐翔:久しぶりの対面大会だったのもあり、緊張で夜は全然眠れませんでした。行きの電車はKDSの同期と一緒だったので(安心感がすごい)、東大に着く頃には緊張は少し和らぎました。
克幸:東大に行くのが初めてだったのもあり結構緊張していました。8月の上旬だったので気温はとても暑かったです。いざキャンパスに入り、ORに入ったときには緊張で震えが止まりませんでした。
R1 Opp-Win
THBT developing countries should require citizens to work in their home country for a certain period of time after graduating from university.
祐翔:モーションリリースの直前はかなり緊張しました。克幸もかなり緊張していたので、一緒にくだらない話をして気持ちを落ち着かせました。モーション自体は割と古典だったので、プレパは上手く進み方向性もすぐに決まりました。自分たちのケースは、頑張ったcitizenがめっちゃかわいそうという話が中心でした。またgovからレシプロシティの話が来ると予想し、LOの段階で潰しておきました。自分のスピーチが終わると相手のディベーターが首を傾げていたので、すこし不安になりましたが、「僕のスピーチがダメでも、克
幸がいるから大丈夫」と気持ちを入れ替え、リプライスピーチに臨みました。OAでoppに
voteが入ったときはすごく安心しました。
克幸:ドローが発表され、オポのプレパ部屋に移動しましたが緊張で震えとお腹の痛みが止まりませんでした。モーションが出てからは緊張しながらも集中してプレパし、震えながらラウンド部屋へ移動しました。ラウンドが始まってからは割と落ち着くことができ、いい感じにPOIもできました笑
自分のスピーチもそれなりに上手くいき、OAで勝ちがわかったときには祐翔と目を合わせて静かに喜びました。1戦目で良いスタートを切ることができたのでうれしかったです。
R2 Gov-Win
Assuming that there is technology that can accurately identify a person’s political preferences, THW display information opposed to a person’s political preference on their social media.
祐翔:この試合が今大会を通して最大の山場でした。相手のチームに淳さんの後輩(めっちゃ強いディベーター)がいると聞いたとき、絶望しかけました。プレパが始まるとすぐに、アルゴリズムやエコチェンバーの話を出そうと決まり自分たちのアーギュメントは固まったのですが、相手のケースが全く想像できないまま試合が始まりました。試合はスライトで、どちらが勝ってもおかしくない状況でした。OAが始まり、govにvoteが入ったときには、嬉しすぎて克幸と同様にニヤニヤが止まらなかったです。経験者で強いディベーターに競り勝ったことで、かなり自信がつきました。
克幸:ドローが出てORにいた茉穂から「淳さんの後輩が相手だね」って言われたときはめちゃくちゃ焦りました。先輩の淳さんの強さを知っているからこそだいぶビビってました笑
論の方針はすぐ決まったためプレパはそこそこうまくいきましたが、相手がどんな話をしてくるのか予想がつかず少し不安なままラウンドに臨みました。ラウンドが終わって個人的に勝つ確率が五分五分な感じがしていたため、ジャッジの方にvoteはgovに入れましたと言われたときにはうれしすぎてにやにやが止まらなかったです笑
またスライトではあったものの自分の反論がだいぶ相手の話を削れていたとOAで言われたときは素直に嬉しかったです。
R3 Gov-Win
THR the rise of “Seikei Idol”
Info: “Seikei Idol” (整形アイドル) refers to celebrities (including but not limited to idol groups or Youtubers) who publicly revealed that they had cosmetic surgery. Examples of the idol are 私+ism from seikei idol project and Todoroki-chan.
祐翔:この試合では積極的にPOIを仕掛けました。ただ相手のケースがequityにクロースすぎて、困惑しました(克幸もめっちゃ困ってた)。ただそれに影響されず、自分たちのケースはしっかり出し切ることができたので、このラウンドも勝利しました。この時点で念願のオープンブレイクが確定したので、すごく嬉しかったです。克幸の目も見たことがないくらい輝いていました。「ここまで来たら予選を全勝して1位でブレイクしよう」と克幸に話し、R4に向けて気合いを入れ直しました。
克幸:相手は高校生で、どんな相手なのか全然予想がつきませんでした。相手のケースがequity引っかかりかけてるような感じがして焦りました笑
割としっかりしたケースを建てられた気がして、勝った時はちゃんと勝てた!って感じがしました笑
この時点で3勝したためopen breakが確定し、あとはどれだけ高い順位でブレイクできるかになりました。とにかく2日目が確定しとても嬉しかったです。
R4 Gov-Win
Assuming technology that can correctly assess environmental damage exists, THW heavily fine corporations that do not fulfill fixed environmental guidelines (e.g. CO2 emission rates, pollution standards).
祐翔:このラウンドは克幸の神アイディアに助けられました。oppのインパクトはpoorが守れる(モラハイ)みたいな話なのだろうと目に見えていたので、自分たちのインパクトを決めるのに苦労しました。そこで克幸が「poorってむしろgovサイドでユニークに守れるくね」と神アーギュメントを思いついたことで、最終的にインパクトをpoorに落とし込もうと決まり、勝ち筋が明確に見えてきました。インパクトを証明するために、poorのキャラクター分析(どんな所に住んでいて、何を生業としていて、どんな生活をしているかなど)、environmental damageがpoorにどんな影響を与えるのかの分析、なぜoppサイドでcompanyがenvironmental guidelinesに従わないのかの分析を詰めていきました。自分的には2日間の中でベストスピーチだったと思います。リプライスピーチも気持ちよくできました。
克幸:正直このラウンドが今大会で一番気持ちよくスピーチして勝てたと個人的に思っています。プレパの段階で相手がプアを守ってくるのはわかっており、こっちは環境を守るのがライクリーかなと一瞬思いましたが、それってモラハイとられるしこっちのインパクト大きすぎるし結局立たずに終わるんじゃね?と思い、それならいっそプアをガバサイドで守る方針に決めました。割と突飛なケースだったと思いますが、こういうくそケースで相手が対応できずに勝つのが一番気持ちいですよね笑
相手はどちらも高校経験者で今まで3勝してきている上、聞くところによると高校生のPDAという大会で全国優勝しているらしく、全く侮れない相手でした。相手から多少のプレッシャーを感じる試合でしたが、自分たちのケースに自信を持っていたためスピーチもうまくいったような気がしました。ただもちろん負けている可能性もあり、サイレントラウンドだったため緊張しながらブレイクナイトへ行きました。
ブレイクナイト
祐翔:用意されていたご飯は豪華で、どれもおいしかったです。ただ、おいしいご飯だけでは満足できず、せっかくの対面大会だから他インステの人たちと仲良くなろうと思い、克幸と一緒に東大や一橋の人たちに積極的に話しかけに行きました。いろいろな人とお話をしたり、インスタを交換したり、ディスコのチャンネルに入れてもらえたりしたので、良かっ
たです。みんな優しくて、ディベートって良いコミュニティだなと感じました。ただBreak Announcementの時間が近づくにつれ、心拍数が上昇していたのを覚えています。R4はサイレントラウンドで、勝敗がこの時点では分からなかったのでかなりドキドキしていました。結果は1位でオープンブレイク。結果が出た瞬間、吠えました(笑)。人生で一番嬉しかったかもしれないです。銀杏杯に向けて入念に準備してきたので、その分の努力が報われたような気がして、感無量でした。克幸がペアで本当に良かったです。
克幸:他インステの友達を作りたかったので、祐翔とHit-uやUTDSの人たちに話しかけに行きました。向こうが覚えているかわからないけどとりあえず交流できてうれしかったです。
しばらく経つとブレイクアナウンスメントが始まり、一気に緊張感が高まりました。Open breakは確定していたものの、順位が高ければ高いほど翌日の初戦の相手が戦いやすい相手になるため、5位くらいになれたらいいねという話を祐翔としていました。いよいよ順位が発表され、自分たちのチーム名がopen 1st breakと分かったときには思わず祐翔と立ち上がって力強くハイタッチしました笑
非帰国で大学からディベートを始めた僕と祐翔はとにかくディベートが大好きでずっと練習に打ち込んでいたので、それが報われた気がしてとても嬉しかったです。
大会二日目
克幸:朝から祐翔が遅刻してレジ間に合わないのではないかとひそかに焦っていました。無事間に合ってよかったです笑
祐翔は次寝坊したらKDS1か月禁止かな(笑)
祐翔:ブレイクしたことで安心したからなのか、僕が寝坊をしてしまい、会場に到着するのがギリギリになってしまいました。
克幸、あのときは不安にさせてごめん。もう寝坊しません。
OF Opp-Win
THBT religious organizations should focus on blessing in real life (e.g. cure of diseases) as opposed to spiritual rewards in afterlife (e.g. going to heaven).
祐翔:現実に絶望している信者を救う方向でプレパを進めました。決勝ラウンド初戦の相手はUTで、かなり強かったです。しかし、相手にひるむことなく堂々とスピーチできました。またKDSの同期が応援に来てくれて、心強かったです。
克幸:本来ならばKDSの強いチームとの対戦でしたが1チームがnot eligibleになって繰り上がったため他のチームとの対戦になりました。身内争いと強敵を避けられてうれしかったのですが、相手はUTの帰国生もいるチームでとても強かったです。ただ相手のインパクトが成立しないこと、こっちなら少なくとも救われようのない人たちを一定程度助けられることを証明し勝ち切ることができました。
QF Gov-Lose
TH, as you, W marry him.
Info: You are a one of the leaders of feminist movement which strongly criticizes patriarchy and advocates for female independence. On the other hand, you are secretly dating a man who recently asked you to marry him. However, he told you that he felt it stressful to keep their relationship secret any longer and proposed making the marriage public or otherwise breaking up.
祐翔:驚くことにQFの相手は1日目のR4で対戦したチームでした。そして不運なことに僕の苦手なアクターモーションでした。ただプレパの時に克幸がフォローしてくれたおかげで、スピーチ自体はそこまで悪いものではなかったです。リプライスピーチに関しては、今大会の中で最も上手くいき、勝ったかもしれないと思っていたのですが、結果は敗北。自分たちの最大のfailureは、govの世界で結婚することでなぜ幸せになれるのかを証明出来ていないところでした。今大会初の敗北だったので、悔しかったです。ただ自分たちの最大限の力は出せたので、気持ちを切り替えて、GFに進んだ玲と夢佳の応援をしました(二人とも凄かった)。
克幸:まさかの1日目のR4で当たった相手と再び対戦することになりました。相手がわかっていたため緊張はそこまでせず、ラウンドが終わったときは割と手ごたえがありました。ただそれ故に自分たちの負けがわかったときには悔しかったです。敗因はどうしてこちらの世界で結婚が幸せなものになるのかを証明しなかったことでした。
負けてしまったものの、1日目から続くたくさんのラウンドと、ここまでこれた達成感から個人的にはそこまで落ち込むことはなく、疲れたー!って感じでした笑
そのあとはSFを見に行ったり、GFに臨む玲や夢佳たちと気分転換に散歩に行ったりしてのんびり過ごしていました。散歩に行く前に祐翔が手を洗いに行こうとして「ちょっと手ウォッシュにしてくるわ」っていったときはめっちゃ面白かったです。彼は天才です。はい。
プライズはまさかの祐翔と同スコアの同順位で嬉しかったです。やっぱり彼がベストパートナーでした。
4 大会全体を通して
祐翔:QFで負けてしまったのはすごく悔しかったですが、1位でオープンブレイクを果たすなど進歩を感じられました。そしてこの大会で得られたものは、なによりも自信です。非帰国・未経験ペアであっても、経験者や帰国子女のチームに勝てるんだという自信がつきました。最後に、この大会で僕と組んでくれた克幸には本当に感謝しかないです。
ペアを組もうと言ってくれてありがとう。いつもスパー誘ってくれてありがとう。生まれてきてくれてありがとう。
次に大会に出るときは絶対優勝しようね!
克幸:四か月くらいディベートをしてきて、ぜんぜん勝てなかったときや納得のできないスピーチをしてしまったせいでメンブレしてしまうこともたくさんありました。ただ同じくらいの期間ディベートをしてきた他の1年生とのラウンドの中でここまでの結果を残すことができ、とても自信とディベートに対するモチベが強まったように感じました。そして今回の結果について欠かせない存在がペアの祐翔の存在です。組んでくれて感謝しかないし、ラウンド誘いまくってるのにいつも出てくれるし、普段から仲良くしてくれて感謝しかないです。次は絶対優勝しよう。