KDO 2025

こんにちは!今回のブログでは、先月慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)で行われたKDOについて、Open Grand Final ChampionかつOpen Grand Final Best Speakerに輝いた吉村泰丞さんに書いていただきました。1日目でブレイクを果たしてから決勝ラウンドまでの様子が当時の緊張感も交えつつ、丁寧に書いてありますので是非最後までご覧ください!✨最後には新入生の方へ向けてのメッセージもあります!要必見!


Table of Contents

    1. 自己紹介

    2. KDOとは

    3. チーム結成

    4. 予選ラウンド(R1-R4)

    5. 決勝ラウンド(Open Quarter Final/Open Semi Final/Open Grand Final)

    6. 大会を終えて

    7. 大会結果


1. 自己紹介

改めまして26期の吉村泰丞と申します。法学部法律学科の3年生で、KDSには1年生の6月に入りました。自己紹介があまり得意ではないのでチームメイトに僕のイメージを一言で書いてもらいました!
・恐れ知らず(そんなに接点あったわけでもない人達を大会に誘う度胸がすごい!)

・スピーチ中は人格変わる(優しそうな普段の雰囲気から一変して、怒涛のスピーチをする)

・でも、試合の後は自信なさそうで草

・最近イケてる若手のイメージでした、先輩に積極的に声をかけててえらいな〜と思います


2. KDOとは

Keio Debate Open(通称KDO)は毎年2月にKDSが主体となって運営するAsian styleの大会です。この大会の一番の特徴はジョイントチーム(ほかの大学のディベーターとチームを組むこと)のみ参加できるという点です。毎年各大学の超強いディベーター同士が組んで大会に出場してくるのですごくレベルの高い大会になっている印象があります。


3. チーム結成

今回僕はUTDSの澤崎遥夏さんとOPUの日下瑞樹さんと組んで出場しました。お二方とも日本でディベートをやっている人なら必ず一度は名前を聞いたことがあるくらい強いディベーターです。組んでもらうために声をかけるのすら緊張しましたがお二方とも快諾してくださり、超うれしかったです。うれしさと同時に、こんなに強い方々と組むからには結果を残さないと、、、というプレッシャーも結構感じていました。チーム名が不思議なことになっていると思うのですが、これはChatGptにお願いした結果こうなりました。ちなみに澤崎さんはめっちゃこのチーム名気に入ってました、、、、見た瞬間に「これにしましょう!!!」と言っていました。


4. 予選ラウンド

R1(OPP)Win

Motion:Assuming feasibility, THW stop further development of AI

僕自身何回か大会のブログを書かせていただいているのですが、毎回書いているように本当に自分は大会(特にR1)が始まる前の緊張感が苦手で生まれたての小鹿みたいに震えながらモーションリリースを待っていたら、チームメイトに「へ~吉村さんて緊張するタイプなんですね」と超真顔で言われ(煽られ?)、緊張なんてどっか行きました😇

このラウンドは相手にKDSの先輩と後輩がいるとても強いチームと当たっていて、まじで運悪いなーと思ったのを覚えています。自分のチームのプレパは役割がはっきりしていて、澤崎さんがアイディアを出す役割、日下さんがそのメカを詰めつつ反論を考える役割、僕は基本ニコニコしながら頷いていて何か聞かれたら答える役割を担っていました!このラウンドの争点はそもそもAIが良いものか悪いものかになることは事前に予測できていたので、プレパの段階でなるべくAIの利点と欠点を多く書き出してどれを論として出すのが一番強いかを考えていました。結果的には自分の立論があまりうまくいかず、反省点の多い試合になりましたが辛うじて勝つことができました。

R2(GOV)Win

Motion:THBT sports teams should not accept financial investment from potentially unethical individuals/companies

この論題を見たときの自分の率直な感想はうわーこんなのどっちでも良いな、、、でした。偏見ですが、スポーツに関する論題は大体どっちでも良いなと思うものが多い気がします。どっちでも良いなと思った論題に関してディベートをするのはかなり難しく、あまり強い論を思いつけなかったのですが、ニコニコしていたらプレパが完璧に進んでいました。やっぱ先輩は神ですね、、、このラウンドで僕のチームが出した論は、スポーツチームに投資することによって社会的に問題のある可能性がある会社や個人が社会に認められてしまう可能性があるという論でした。自分では到底思いつかないような論を当たり前かのように話している先輩を見てまだまだ勉強しないとなと思いました。

R3(GOV)Win

Motion:TH, as CEO of a large business-to-consumer (B-to-C) company in the US, would roll back their company’s programmes to promote DEI (Diversity Equity Inclusion).

このラウンドが予選ラウンドの中では一番記憶に残っています。対戦相手がKDSの先輩と早稲田の超うまい後輩と先輩が組んでいるチームで本当に当たりたくないと思っていたチームだったうえに、論題が本当にイメージつかなくて超焦っていました。このラウンドではPMの澤崎さんのスピーチを通していかにセットアップがディベートの中で重要かを学びました。DEIに関してちゃんとした知識をあまり持っていなかったこともあって正直自分のスピーチにはあまり満足が行かなかったのですがチェアのなささんの神OAも聞けて幸せでした。(まじであのOAは文字通り神だったと思います)

このラウンドになんとか勝てたことでおそらくブレイクはできるという状態まで持っていけてかなりリラックスしてR4に臨めました。

R4(OPP)Win

Motion:THBT feminist movements in developing countries should prioritise advocacy for the enhancement and increase of prison sentences that deal with feminist and gender issues

このラウンドで一番印象に残っているのは澤崎さんがGovはlinear changeでOppはcurved changeだよね!!と言っていて、その意味があまり分からなかった僕と日下さんに一生懸命全身を使って説明してくれたことです(可愛かった。)このモーションは本当にLOの沢崎さんがうますぎてDLOの僕とOWの日下さんは「お仕事ないね~何しようか?」とプレパが終わる直前まで言ってました。結果的には澤崎さんが出してくれた論を最後まで守り通してしっかり勝つことができました。

Break Announcement

ブレイクアナウンスメントはチームと提供を引き受けてくださった太一さんと一緒にご飯を食べながら見ました。ちなみにこのご飯会の話題の一つとして太一さんにイーコンを教えてもらおうみたいなノリがあったのですがそこで、翌日のモーションの一つになっていたアルゼンチンの経済の話が上がっていて翌日超びっくりしました。R3で勝っていたためブレイクはしていると思っていたのですが、結局めちゃめちゃ緊張して自分たちのチーム名が呼ばれるまでご飯は全く食べれませんでした笑笑結果的にはopen大会で初めて1位ブレイク!!最高でした。自分たちのチームは練習からR4までまだ一度も負けておらず、ここまで来たら全勝で大会を終ろう!と先輩方と話して一日目は解散しました。その帰り道に他大学の先輩ディベーターと電車で同じになり、いろんな「ありがたい」お話をしていただきました。そして別れ際に、明日セミファイで当たったら全力で潰しに行くね!!と言われ普通に当たりたくないなと思っていたら翌日ちゃんと当たりました、、、😭


5. 決勝ラウンド

日曜日のSFCは暖房が効かず、とにかく寒い、、、、ORについてから緊張と寒さからずっとORの後ろを意味もなく往復していました。寒いし緊張するしでプレパをしようと思っても手が震えて読めるような文字が書けないという問題に密かに直面していました笑笑

Open Quarter Final(GOV)Win

Info:For-profit hospitals primarily depend on patient revenue and capital raised through private investments or stockholders. They distribute profits to shareholders, focus on efficiency and profitability, and often offer specialised, high-margin services.

Motion:THBT the US should abolish for-profit hospitals

このラウンドは後から考えると完全にvetoを間違えてしまっていて、この大会で地味に一番きつい試合だったかなと思います。自分たちの出すべき論は見えるものの、相手から出せる反論、立論の方が圧倒的に強くしかも立てやすいことにプレパ中に気づいてしまい超焦りました。でも、あたふたしている僕を尻目に先輩二人が淡々と自分たちのケースの立論と相手のケースへの反論を考えてくれていて感動しました。結局準備していた反論や比較がかなりうまく刺さり、しっかりと勝つことができました。

Open Semi Final(OPP)Win

Motion:In a post-civil war state where the pre-existing government has been overthrown, THP the UN to build a regime rather than rebel groups doing so

このラウンドは前日のR3で当たったチームとの再戦でした。論題がそもそも難しいのに加えて、お互いのチームが出したマターがなかなか噛み合わなかったこともあって自分たちの勝ち筋をどこに定めるかを考えるのがすごく難しいラウンドでした。ただ、セミファイナルになるとだんだん観客の数が増えてきて緊張しすぎて正直自分がスピーチで何を言ったかあまり覚えていません笑笑ラウンドが終わった後も正直どっちが勝ったか本当にわからなかったのでResult Announcementでsplit voteでOPPと言われた時には本当にホッとしました、、、

Open Grand Final(OPP)Win

Motion:THW revoke all government subsidized health benefits for individuals who choose to lead unhealthy lifestyles in countries with aging population

人生で初めてopen大会のGrand finalに進出できた喜びと、ここまで来たら絶対に勝って優勝したいという気持ちが本当に強くてかなり緊張しました。プレパが始まって一番困ったのは相手の出してくるケース及び相手の強いスタンスがあまり思いつかなかったことでした。自分たちのプレパは基本的に相手のケースまで考えて事前にそれに対応する形で論を出す形式だったのですが、このモーションは本当にGovの強い論が思いつかず、逆にかなり不安でした。ラウンドが始まってPMのスピーチを聞いて初めて相手のケースが分かるのは、この大会では初めての経験で正直内心かなり焦っていました。Oppだったのが唯一の救いで、PMを聞いてから自分のスピーチを書き始めて結果的には個人的には満足のいくスピーチができたと思っています!!ラウンドが終わった後は緊張から解放されたという安心感から半分放心状態でした笑笑Open Grand Finalの結果は大会の一番最後に発表されるのですが、本当に緊張しすぎて落ち着かない僕はORの後ろで「怖いなー」と無限に言っていたらとある先輩に「なんかbotみたいですね。」と言われたり後輩に爆笑されたり、、、最終的に自分たちのチーム名が呼ばれた時は本当に泣きそうになるくらいうれしかったです!!!しかもGrand final best speakerにも選ばれていて感無量でした、、、😭


6. 大会を終えて

自分は非帰国生で、この4月でディベートを始めて約1年10か月になるのですが、ディベートを始めた時には正直レベルの高い大会で優勝するとか夢のまた夢だろうな、、、と思っていました。今回の大会は正直超強い先輩二人に組んでいただいた上に、かなり運が良かったため純粋に自分の実力で優勝したとは到底言えないのですが、それでもディベートをやり続けて良かったなと強く実感しました。自分がディベートを続けて来れて、ここまで満足の行く実績を達成できたのは今回組んでくださった先輩はもちろん、KDSに残り続けたいなと思うような環境を作ってくれている先輩方、同期、後輩のおかげだと思っています!!本当にいつもありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願いします!!

そして、ここまで読んでくれた今年度KDSに入ってくださる新入生の方へ!英語ディベートは英語がペラペラな人だけが活躍できる競技に見えるかもしれませんが、全くそんなことはないと思います。実際今回の僕のチームは全員海外経験が無いです!英語力が多少劣っていても、知識を増やしたり、ディベートの勝ち方を覚えることで英語がうまい人とも対等に戦えるようになれます。個人的には、スピーチコンテストとかとは違って英語の上手さ=強さではないことが英語ディベートという競技の面白いところだと思っています。最初は周りの英語のうまさにビビる(自分がそうでした)かもしれませんが、そんなの気にせずにディベートを楽しみつつ、自分なりの勝ち方を探して行って下さい!


                                                                 7. 大会結果

⭐️Open Best Adjudicators

3rd Riku Saito

7th Taichi Fukami/Ayaka Tsubota

⭐️Open Best Speakers (All teams are joint)

6th Taisuke Yoshimura

7th Natsumi Sadaoka

⭐️Rookie Semi Fainalist (All teams are joint)

3匹のかもりんぐがーるず♡(Maho Sakurai, joint, joint)

⭐️Open Semi Fainalist (All teams are joint)

Let’s team up in the next KDO Yuichi(Natsumi Sadaoka, joint, joint)

Hyunmins Ain’t Us(Ayuki Ichikawa, joint, joint)

⭐️Open Grand Finalist (All teams are joint)

東大慶應渋幕(Ryo Ouchi, joint, joint)

湘南のディベート侍 (Taisuke Yoshimura, joint, joint )

Open Grand Final Champion

湘南のディベート侍(Taisuke Yoshimura, joint, joint)

Open Grand Final Best Speaker

Taisuke Yoshimura

❤Organizing committee and AC

⭐️TD Nanano Kubota

⭐️VTD Atsushi Sugawara, Tabito Fujieda

⭐️MD Tappei Yoshino

⭐️CD Kentaro Kashiwagi

⭐️FD Yuri Utsunomiya, Hiroaki Matsuo

⭐️Tab Jun Koizumi, Cho Takuritsu

⭐️TD trainee Keita Iwamoto

⭐️MD trainee Yumeka Hoshi

⭐️CD trainee Ayaka Tsubota

⭐️Tab trainee Aya Kato

⭐️AC Ryuki Iida