Nemophila Cup 2024

皆さんこんにちは!今回は4月末に行われたネモフィラカップで見事ルーキー個人1位、チーム2位に輝いた小澤玲さんに担当していただきました!一年生初大会ながら素晴らしい成績を納めた彼女の大会の様子や、大会までの道のりを執筆していただきました。ぜひご覧ください!


Table of Contents

1. はじめに

2. ネモフィラカップについて

3. 結果と感想

4. 大会まで

5. 大会当日

6. 最後に


1. はじめに

こんにちは!27期法学部法律学科の小澤玲です。小学生の頃に数年間海外に住んでいましたが、ディベートは未経験でKDSに入り、ちょうど入サーから1ヶ月が経とうとしています。そんな未熟者にも関わらず、この度なんと憧れのKDSブログに寄稿できることになり、興奮やら緊張やらでキーを押す指が震えているのですが、いつか入サーを考えている、もしくは入サーしたての新入生の参考になるようなブログにできるよう頑張りますので、ぜひ最後までお付き合い頂ければ嬉しいです!

 

2. ネモフィラカップについて

ネモフィラカップは2日間にわたってつくば市で開催される対面大会です。お花部門(BP, Open)とつぼみ部門(NA, Rookie)に分かれていて、私はつぼみ部門に参加しました。未経験でもつぼみ部門に参加して楽しむことは十分可能です!私以外にも多くの未経験の同期が参加し、みんなでたくさん学んで帰ってきました💪

この大会の最大の魅力の一つは、ディベートだけでなく観光も楽しめることだと思います。つぼみ部門は1日目に、お花部門は2日目の午前中に全てのラウンドを終え、午後には全員でBBQとひたち海浜公園でのネモフィラ鑑賞ができます。私は残念ながら都合が合わず2日目は参加できなかったのですが、同期から話を聞いただけでもめちゃくちゃ楽しそうでした!

 

3. 結果と感想

私は26期の先輩と組ませて頂き、部門内で 2nd Best Open Team、2nd Best Open Speaker、Best Rookie Speaker の3つの賞を頂きました。

大会に参加すると決めた時から、ディベート初心者だし論理的に話すのとか苦手だし、賞どれかに滑り込めたら嬉しいなーくらいの気持ちでいたので、同期とのビデオ通話(表彰が行われる閉会式は2日目だったので、同期がビデオ通話で様子を見せてくれていました。Mちゃんありがとう大好き)でルーキー1位に私の名前が掲げられたのを見た時には「え?あれ私の名前?いや流石にそんなことないよね?え…私??」と困惑しまくりでした笑 圧倒的に先輩にキャリーされてしまっていたので恐縮どころの話ではなかったのですが、先輩方が自分のことのように喜んで下さったり、同期がお祝いの言葉をくれたりしたのが本当に嬉しかったです。ありがとうございます泣

初めて大会に参加してみて、大会は意外と練習に似ていて意外と違うな、と思いました。対戦相手が知らない方々ということを除けば、プレパやスピーチ等、やっていることの実感は練習でのそれと大差ありませんでした。緊張や移動による疲労等、練習とは条件が異なる部分ももちろんありますが、例えば高校でやっていたスポーツと比較して、物理的条件に左右されにくいというのが所感です。しかしそれと同時に、長時間かけてラウンドをいくつもこなすことによる体力の消耗や、話し始めるまで相手のレベル感がわからないことによる緊張感は間違いなく普段の練習では経験してこなかったもので、新鮮味も感じられました。どれだけ普段から一生懸命やっているつもりでも、やはり慣れ親しんだ教室で慣れ親しんだメンバーとディベートをするのとは明らかに自分の集中力が違い、フィードバックでスピーチの問題点を指摘されたときの悔しさも段違いでした。強いディベーターになるまでの道のりの長さを改めて痛感するとともに、継続的に努力するためのやる気ももらえた一日だったと感じています。

4. 大会まで

入サー直後のスピ練では超頑張って引き伸ばしたのに2分という惨めなタイムを叩き出し、大会とか身の程知らずが過ぎるのではとだいぶ落ち込みました。それからは少しでもスピーチの薄さをなんとかすべく、まずは自分ひとりでもできることを探しはじめました。とにかく何かしたいという気持ちで闇雲にやっていたので、上手くなる方法を試行錯誤されてきた先輩方には噴飯物かもしれませんが、記録という意味も込めて一応書いておきます。温かい目で見て頂ければ嬉しいです(土下座)

①練習には参加できるだけ参加して先輩方のディベートをたくさん観る

→ディベートの流れに慣れるためという目的もありましたが、主に論の構造や反論の内容に注目し、どのように各ポイントを一つのスピーチにまとめ上げているのかを考えながら観ていました。初心者の私からすると先輩方のスピーチは全部完璧に思えて、「なんかめっちゃすごい」という日本語まで初心者な感想を抱いて終わってしまうので、OAも聴いてメモを取るようにしていました。

②先輩方がよく使うフレーズを抽出して真似っこする

→アーギュメントそのものに使えそうな単語はもちろん、新しい例を出したり比較をしたりするときに助けてくれるフレーズなどもメモしておいて、毎晩お風呂でそれらを使いながらエセディベートしてました。親にバレると恥ずかしいですが(経験済)、自分のスピーチで自然に出せた時には感動します。ちなみにこの作業で先輩方の口癖にだいぶ詳しくなりました。

③資料部の先輩から頂いたレクチャーやスライドで少しでも立論の基礎を学ぶ

→スピ練で教えて頂ける時間・内容には限りがあるので、過去の資料を参考にしながら立論の勉強をしました。正直まだ自分にはピンとこないものもありましたが、ある程度インプットの量を確保するという点で意味があったと思います。練習の見学中、資料で見た内容を先輩方がスピーチで使っていらっしゃるのに気づくと進研ゼミ状態になってモチベが爆上がりするので、気持ちの面でも助けられました。

この3つで少しは前進できましたが、やはり一番進歩を感じられたのは実際にディベーターとして練習に参加するようになってからです。ペアの先輩と通常練のラウンドに参加するほか、数回ではありましたが非通常練習(プレパ練・スピ練)もして頂きました。その先輩と各ラウンドのジャッジの先輩方に頂いたアドバイスを録音しておいた自分のスピーチと照らし合わせ、なるべく次のスピーチまでに改善できるように意識しました。元々かなりのあがり症なので、大会当日までに場数を踏めたことで緊張しにくくなったという意味でも、練習の力は絶大だったと感じています。

 

5. 大会当日

緊張しにくくなったとか言いつつガチガチに緊張しながら電車に乗り、先輩とおしゃべりしながら会場につきました。先輩方の春Tを観戦したことで大会の雰囲気や流れ自体には慣れていましたが、観客ではなくディベーターという立場で会場に座るとなかなかに震えました。これから各ラウンドのことも書いていきますが、執筆現在で通算10回もディベートをしていないのにモーション解説なんてできるわけがないので、ひたすら自分の感想を綴るのに徹しようと思います。

R1: THW ban combat sports. (肯定側・勝利)

肯定側が先にラウンド部屋に移動する手筈でしたが、ラウンド部屋のある棟がどこにあるのか誰もわからず、肯定側の数十人が冷や汗をかきながらORの棟周辺をうろうろするという事件が発生しました。私は刻々と減っていくプレパ時間に焦りまくり、アーギュメントとして「怪我するからよくない」しか思い浮かばないことにも焦りまくり、早々に先輩にすがりつきました。先輩が丁寧に論を立ててくださったことでラウンド部屋に着く頃には落ち着きを取り戻しましたが、スピーチの感触はイマイチでした。しかしイマイチでも勝てたことを根拠に「この大会いける、まじ絶好調」と自分に言い聞かせ、R2に向けて精神統一を図りました。

R2: THBT Japan should prioritize funding for domestic education as opposed to funding for studying abroad. (否定側・勝利)

苦しかったです。R1後の精神統一も虚しく、スピーチ中は本気で卒倒するかと思いました。原因は自分のプレパが上手くいかなかったことで、準備ができていない自覚や相手が帰国で英語が上手い事実、自分の準備に必死で相手側の最初のスピーチが全く聴けなかったことへの焦りで、真っ青になってスピーチをしました。そしてこのスピーチ中に人生初のPOIが飛んできて、まじでやめてくれと思いながら(相手は悪くない)取りました。このスピーチはもちろん、リプライも恐慌状態のまま終えたので、自分が何を話したのか全く覚えていません…笑 自分の失敗による負けを確信し、ディベートってこんなに苦しいんだっけ、今まで楽しかったのってどうしてだっけとか思いながら、茫然自失してOAを待ちました。

OAでこちらにボートされたと聞いた時は何かの間違いじゃないかと思いましたが、脳みそが仕事を放棄している間に口が割と頑張っていたらしく、むしろR1よりもスピーチの評価は良いように感じました。これでなんとか立て直し、大丈夫じゃん(何も大丈夫ではないのですが)、R3は変に気負わず楽しもう、と気持ちを切り替えられました。

R3: THBT parents from minority backgrounds should actively teach the harsh reality of society to their children from a young age. (否定側・勝利)

史(3週間笑)上最高のスピーチができました。反省を生かせたのか緊張がやっと解けたのか、プレパも上手くいきました。R2との差にテンションがぶち上がり、「聞いて聞いてー!」という気持ちで喋り切りました。手強い相手だったので勝てた自信はありませんでしたが、こんなに楽しかったならまあ負けてもいいやと思いながらOAを聴きました。結果は勝利で、後々分かったことですが一番スピーカースコアが高かったのもこのラウンドです。やっぱりディベート楽しい、やっぱり大好きと思いながら終わることができたので良かったです。

Communication Round: THBT a handmade gift is better than an expensive gift as a present to your crush on special occasions. (否定側・勝利)

お花部門より早くラウンドが終わるつぼみ部門ですが、その代わり最後にお楽しみラウンドがありました。ランダムに振り分けられたチームで対戦するもので、私はR2で対戦した他インステの1年生と組むことになりました。初めてのラブモーションでしたが、ペアの子が優秀でたくさんアイデアを出してくれたので、良いプレパができました。しかし経験のないDLOとして話すことになり、反論を含めても内容が足りなさすぎたので、個人的に好きな手芸をする時に発生する「材料ちょうどの量は買えないから余る問題」を土壇場で環境問題に繋げ、自分もやってるくせに、手作りってめっちゃ無責任とか言いました。最終的にプレパを頑張った部分はほとんどウォッシュで、このゴミ問題だけが残ったらしくそれで勝ってしまい、なんとも言えない気持ちになった(ジャッジの方にもめちゃくちゃ微妙な顔をさせてしまいました、すみません)のですが、ペアの子と仲を深められてとても楽しかったです!

 

6. 最後に

自分のスピーチに関するお話をメインにつらつらと書きましたが、決して自分の力だけで話せたのではなく、プレパでペアの先輩に吹き込んで頂いたことをそのまま吐き出していただけですということは本気で強調しておきます。逆に言えば、これを(もしかしたら)読んでくれている未来の新入生の皆さんには、先輩にサポートしてもらえるので、大会には恐れず積極的に参加して大丈夫と伝えたいです!私もいずれサポートする側になれるように頑張ります。

新歓で先輩方のスピーチに魅せられてからというもの、とにかく楽しいからという理由だけで突っ走ってきましたが、ディベーターとして練習するようになってから、毎回同じようなご指摘を頂いてしまったり、一つのことができるようになったかと思えば別のことができなくなったり、もどかしさや悔しさを感じる場面も多くありました。それでも先輩方がいつも前向きな言葉をかけてくださり、アドバイスをくださったおかげで、頑張ろうという気持ちは失わないまま無事初めての大会を終えることができました。この場をお借りし、改めて感謝申し上げます。いつも本当にありがとうございます、これからもお世話になります汗

同期のみんなー!いつもありがとう!!これからもよろしくね!