とうきょうみに / Tokyo Mini 2022

 

今回の担当は、Tokyo Mini で見事Rookie Championに輝いた、25期の行徳隆之介さんです。ラウンドごとの感触や感想を書いていただきました。


Table of Contents

1. はじめに

2. とうきょうみに/Tokyo Miniとは

3. 1日目(とうきょうみに)

4. 2日目(Tokyo Mini)

5. 感想


 

1. はじめに

こんにちは!

KDS25期の行徳隆之介です。

今回は2022年12月17日・18日に開催された、とうきょうみに・Tokyo Miniについて書いていきます!大会から随分と経っているので(執筆時点で2023年4月)記憶が曖昧な部分もありますが笑、頑張って思い出しながら書くので楽しんでいただければと思います!

 

2. とうきょうみに/Tokyo Miniとは

東京大学の駒場キャンパスで開催される対面のBP大会です。1日目のとうきょうみに(通称:ひらがなmini)はNovice向けの大会、つまりオープン大会でブレイクしたことのない人向けの大会で、3ラウンドです。2日目のTokyo Miniはオープンカテゴリの人も参加できる大会です。こちらは予選3ラウンドの後に、上位4チームが決勝で争うという形式でした。

本大会には25期の市川歩樹と組んで出場しました。既にKDS blogに何度も登場し、輝かしい功績を残し続ける歩樹と組むのは9月のGemini Cup以来だったので、とても嬉しかったです。

 

3. 1日目(とうきょうみに)

 

各ラウンドのモーションと結果、そして感想を書いていきます!

 

R1: THO the narrative that you should do what you love as opposed to what you’re good at (OO, 2nd)

書きながらびっくりしてます。ラウンドで何を言ったか本当に覚えてない…

というボヤキはさておき、自分が好きなことだからこそあまり上手くなくても続けられるよね、逆に自分が何かに秀でていたとして、本当は好きじゃないのに周りから「もっとやりなよ!上手なんだからさ^_^」って強制されちゃうの辛いよねっていう話をしたと思います。

ただCGのチームが僕たちのケースに上手く反論していて、上手なことって最初から好きであることが多い。じゃないとそもそも上手になるまで続けられないよね、と話していました。結果、このチームには負けて2位でした。

ちなみにCGの友達がスピーチ中に「この大会を最後に一旦ディベートを辞める」と言ってて驚きました。悲しいですが、それもまた人生。いつかまた一緒にディベートできるといいな。

 

R2: THW mandate both parents to take an equal length of paid parental leave (not necessary at once) (CG, 1st)

OGのケースがセットアップと現状の問題点の簡単な説明に留まっていたので、より具体的にいかに女性の労働者が仕事と育児の負担を被りがちなのか、そしてなぜこのモーションが解決策になるのかをエクステンションとして出しました。また、Oppのオルタナだとなぜ上手くいかないのかも説明し、結果は1位!この調子で次も頑張ろうとウキウキしてました。

 

R3: THR the popular trend of “quiet quitting” (CO, 4th)

一番きついラウンドでした。

そもそもモーションについてOppの視点から何を話せば良いか分からず、頭を抱えました…

仕事にきちんと取り組む方が周りからの評価や経験値になるという話をしましたが、OOとの差分を見出せず4位に。

モーションが難しかった上に1日目最後のラウンドで疲弊していましたが、ジャッジのdecision待ちの間にOGのシャドーの方と面白い話が沢山できました!笑

1日目の結果は、8th best team。明日も結果を残そう!と2人で意気込んでいました。

 

4. 2日目(Tokyo Mini)

R1: Assuming that you maintain human levels of understanding and feeling but cannot act beyond the capabilities of the animal, THP to experience the life of a livestock animal as opposed to one of a wild equivalent (Eg. cow vs buffalo, pig vs boar) (CG, 4th)

アロケーションを見た瞬間の率直な感想は「あ、詰んだな」でした。他の3チームがオープンで、特にOOは本大会優勝チーム。どういうお笑い?

正直、Opening halfに全て持っていかれた印象でした。OGは自然界で生き残ることの厳しさや家畜の飼育環境は最近改善しつつあるという話をし、OOは人間の知能が残っているからこそ自然界でも賢く立ち回って生きやすい、むしろ家畜の環境は相変わらず悪い上に、心理的により辛いという話をしていました。

もう言うことないやん。

ということでCGからは半ば諦めのもと、「自然界はやっぱ怖い思いする!あと周りの野生動物は知能が自分ほど高くないからコミュニケーションとれなくて詰む!」等エクステンションを出しました。

結果は4位でしたが、今考えると「もう後がない!」と火がついたので悪いことではなかったのかもしれません。

 

R2: TH, as Trump, would return to Twitter (CO, 2nd)

ちょうどこの時期、イーロン・マスクがドナルド・トランプのアカウントの永久凍結を解除すべきかTwitter上で投票を実施した結果、僅差で凍結解除派が勝ったニュースがありました。個人的にホットな話題に関連したモーションが好きなので、見た瞬間テンションが上がりました笑

COからは「トランプが戻ったところでTwitter上でアンチに叩かれて印象が更に悪くなるし、Truth Socialという自前のソーシャルメディアがあるから良い!特に政治家に対する印象って選挙の際は重要になるから、いかに印象が悪くならないかを重視すべきだ」という話をしました。

Govに対して打った反論は効果的でしたが、OOとの差分を上手く描けず2位になりました。ClosingのときはOpeningとの差分を強調しよう、と改めて反省したラウンドでした。

 

R3: THW allow porn actors/actresses to sell their rights for higher pay (OO, 1st)

このラウンドはサイレント(ジャッジから順位を知らされない)な上に1位をとらないとブレイクできないため、かなり焦っていました。

丁寧なコンストを心がけ、そもそもどんな人がアダルト業界に入る傾向があるのかや、お金を要するために権利を売ってしまい、後悔しても取り戻しがつかない状態に陥る可能性について話しました。また少しでも貢献度を上げるために積極的にPOIしました。

 

Break Announcement

R3自信がなさすぎてメンタルブレイクでしたが、何とルーキーカテゴリ2位でブレイクしました!!

しかも嬉しいことにKDSのルーキーチームが全てブレイクし、決勝ではKDS3チーム、およびICU・筑波のジョイントチームが戦うこととなりました。

なお決勝のポジションは大会運営者を指名し、その人が持っている紙に書かれたものになるというちょっと変わった方式で決まりました笑

僕たちは齋藤陸先輩を指名し、CGになりました。

 

Rookie Grand Final: THO the narrative that someone’s success is just because of their privilege (CG, 1st)

このnarrativeによって既に辛い思いをしているunprivilegedな人からいかに希望を奪ってしまうのか、そして「努力によっても成功することはできる」というcounternarrativeがいかに大切か説明した上で、OGがあまり触れていなかった「counternarrativeに従って行動した結果上手くいかなかったとしても、なぜ良いのか」を一番のエクステンションとして押しました。OOは「努力したのに結局お金持ちみたいな生活ができなくて辛い。ぴえん」的な話をしてきたので、そもそもunprivilegedな人たちは最低限の生活すらままならないことが多いけど、努力すれば多少QOLが上がる可能性があり、それって確実に良いことだよねと返しました。

かなりギリギリのラウンドでしたが、優勝を掴み取ることができました!歩樹が感極まって泣いてて面白かったです。

 

5. 感想

①BPはやっぱり楽しい!

ディベートには様々なスタイルがありますが、やっぱり自分はBPが好きだな~と感じました。単純な勝ち負けだけではなく、「今何点だから次この順位目指そう」とか「強いチームに当たるから2位狙おう」などと戦略を練るので面白いです。もちろん2日目のR1のように絶望することもありますが笑、なんだかんだでenjoyableです。

 

②対面大会最高!!

対面大会は超絶楽しい。他大や社会人のディベーターと日頃会う機会がないので、大会はお喋りできる貴重なタイミングです。ただオンラインだと「ア、ソウナンデスネ、ヘェ〜…(無言でミュート)」となりがちなので毎回気まずかったり心苦しかったりするものです。対面だと直接話せるので気楽ですよね。休み時間に気軽に話しかけに行けるのも良い点です。

最近は徐々にオンラインから対面に戻ってきているので、今後さらに増えることを期待しています!

 

新入生の方々はぜひ沢山の大会に出場してください。楽しいですよ~

 

 

 

Rookie Grand Finalists。KDS躍進!!

 

KDS1年生と

 

 

初トロフィー嬉しみです

 


[Results]

Tokyo Mini 2022

Open Grand Finalist
Double Bridge (Toshiya Ozawa (Alumni), joint)

Rookie Champion
Trick or icecream sandwich (Ryunosuke Gyotoku, Ayuki Ichikawa)

Rookie Grand Finalists
no 友イルミ no life (Aoi Onodera, Mai Takiguchi)
先輩みたいになりたいs (Saya Miyake, Haruka Akiyama)

Rookie Grand Final Best Speaker
Ryunosuke Gyotoku

Open Best Speaker
7th Toshiya Ozawa (Alumni)

Rookie Best Speakers
5th Ayuki Ichikawa
5th Aoi Onodera
7th Mai Takiguchi
7th Ryunosuke Gyotoku
7th Saya Miyake

Best Adjudicators
1st Takua Baba (Alumni)
2nd So Ushiroda

とうきょうみに 2022

Best Teams
4th 初対面インスタ交換部 (Rea Okamoto, Saya Miyake)
7th Overworked Machine (Riko Morita, Haruka Akiyama)
8th とりっくおああいすくりーむさんどうぃっち (Ryunosuke Gyotoku, Ayuki Ichikawa)

Best Speakers
4th Saya Miyake
8th Ryunosuke Gyotoku
8th Ayuki Ichikawa
10th Riko Morita
10th Rea Okamoto

Best Adjudicator
Yohei Horiguchi