Wakaba Cup 2022

今回の担当は、先月行われた若葉杯にてDenebカテゴリー優勝&ベストスピーカー賞を受賞された、25期の小崎真乃香さんです。

一年生でよくある、「以前とは違うペアで大会に出場する」ことを経験した真乃香さん。探り探り練習しながら、不安を抱えつつ大会に出場した大変さと、それ以上に得たものの大きさを語っていただきました。


こんにちは!KDS25期、法学部法律学科1年の小崎真乃香と申します。

私は7月2日にオンラインで開催された、Wakaba Cupに出場しました。このブログでは大会前の準備や大会の感想などを書いていきたいと思います。


Table of Contents

  1. 自己紹介

  2. 大会前までの経緯

  3. 大会前の練習

  4. 大会の結果・感想

  5. 終わりに


1. 自己紹介

大学から本格的にディベートを始めました。高校の時からディベートに興味があり、校内にディベートサークルを作ったり、友人と個人的に練習したりしていましたが(その友人も慶應に入ってKDSにも入りました!)、周りにディベートに詳しい人がおらず自己流でやっていたので、大学では本格的にディベートをやりたい!と思いKDSに入りました。

因みに今年の9月からアメリカの大学に進学するので、今回がKDSのブログを書くのが最初で最後?かもしれませんが、どうぞ最後までお付き合いください!

 

2. 大会前までの経緯

KDSに入って間もない頃は、そもそも7分のスピーチをするほどのネタが思いつかない、思いついたとしても相手に反論されてしまう穴だらけの論になってしまうなど課題しかなく、ディベートの右も左も分からない状態でした。しかし、先輩方が初心者にも優しく丁寧にディベートのコツを伝授してくださるとのKDSの評判は期待通り、いや期待以上でした。実際、毎週の練習で先輩とペアや対戦相手となってスピーチを聞いたり、ジャッジをしてくださる先輩方から、「ここはもっとこうしたら強い論になる」などと丁寧に教えていただいたりしていくうちに、5月末ぐらいには徐々にディベートのポイント、戦い方が分かるようになりました。

そんな私にとって今回のWakaba Cupは、私のディベート人生で二回目の大会でした。前回の大会のSeikei Jointで組んだペアと相性が良かったので、違うペアと組むことに少し緊張していた中、Yuta Myojyoがペアになることに決まり、Wakaba Cupへ向けた練習がスタートしました。

 

3. 大会前の練習

大会本番までは、何度かペアでラウンド練習をしました。相性も良く、上手くいくかと思ったのですが、二人で組んだ練習では何故か負け、負け、次こそはと挑んだ練習でも負けと負けが続き、KDS内の練習で二人での勝ちを一度も経験しないまま本番を迎えるという、精神的にかなり不安な状態に自らを追い込むことになってしまいました。尚且つ、ペアとなることが決まってすぐ、チーム名をUnsung Heroes (名もなき英雄)にしたのですが、その時に「名前だけカッコよくなっちゃったけど、これで弱すぎだったらなんか気まずくなるよね〜」と軽い気持ちで笑っていたことが現実になりそうな状況でした。 その不安を埋め合わせるかのように、先輩が送ってくださったWakaba Cupの過去問を見て練習しましたが、不安は消えることなく当日を迎えました。

 

4.大会の結果・感想

前述のように、当日の朝はかなり緊張していましたが、運よく第一ラウンドで勝つことができてからは緊張も少しほぐれ、結果的に私たちのチームはDeneb Category(Yutaが帰国子女だったため帰国子女でない私も「帰国子女且つ初心者」の部であるDenebに入れられていました…帰国子女と組むのは不利なような有利なような…?)で優勝することができました。大会中はとにかく必死だったので、結果が出た時は驚きでしたが、Yutaの流暢な英語と惹き込まれるようなスピーチ、強い立論と反論がなかったらたどり着けなかった結果だとつくづく感じます!また個人ではDeneb CategoryでBest Speaker、またペアのYutaはVega Categoryで10位という、練習で全敗していた私たちとしては想像以上の結果となりました。(要するにKDSの練習のレベルがすごく高いのでは?と思いました)

一方で、他のディベーターのスキルに圧倒されたのも事実です。POIを入れてきたり、抽象的な議論の中でも具体例を入れて説得力を持たせたりと、私にはない技術を持っていた相手と対戦できたことは、とても勉強になりました。

今大会では4ラウンドあり、それぞれモーションは

 ・過激な政治政党を禁止するべきである

 ・高齢化社会の国は、子どもを増やすための政策よりも、移民を増やす政策を取るべきである

 ・実現可能性は考慮しないとして、人の寿命の売買を合法化すべきである

 ・親は子どもに対して、親の不完全さや不安定さ(insecurity)について正直であるべきである

といったものでした。どれも難しいモーションだったので、もしWakaba Cupに出ていないディベーターの方や、ディベート未経験の方がこのブログを読んでいらしたら、ぜひ肯定側・否定側だったらどのようなことが言えそうか、考えてみてください!

個人的には、特に3つ目のモーションが今後のディベートに向けて勉強になりました。このモーションで私たちは肯定側だったのですが、肯定側は不利だろうと考えてかなり狭いモデルを立てました。つまり、「人の寿命」や「売買」の定義を、かなり肯定側に有利になるように立てたのです。結果的にモデルを狭めたおかげで勝つことはできたのですが、ジャッジには、今回は私たちが立てたモデルに対して否定側から異議申立てがなかったため肯定側が一応勝ちだが、本来は狭めすぎたモデルはディベートとして良くないとのフィードバックを受けました。このモーションで、今まであまり深く考えていなかった「良いモデル」の立て方について考えさせられました。

 

5. 終わりに

一緒にペアを組んでくれて、大会でも沢山助けてくれたYuta、一緒に練習してくれた同期、そして4月から練習のメニューを考え、またラウンド練習でしつこく質問をしてもジャッジとして快く答えてアドバイスをくださった先輩の方々、感謝してもしきれない思いです。本当にありがとうございました。KDSのおかげでディベートが大好きになったので、これからもKDSで頑張りますと言いたいところですが、9月からはアメリカの大学でもディベートを続けられればと思っています。

お読みいただきありがとうございました!皆さん良い夏を!

 


Results of Wakaba Cup 2022

Vega Best Team
4th Waka Waka (Tasuku Yonemitsu, Joint)

Deneb Best Teams
1st Unsung Heroes (Manoka Kozaki, Yuta Myojo)
4th スペ語再履回避勢 (Ryunosuke Gyotoku, Saya Miyake)

Altair Best Team
1st THW help 初心者 (Yuto Mogi, Riko Morita)

Vega Best Speaker
10th Yuta Myojo

Deneb Best Speakers
1st Manoka Kozaki
4th Aoi Onodera
10th Saya Miyake

Altair Best Speaker
5th Riko Morita