ごうけんのADI手記!
今回は、2月中旬に韓国で行われたWinter Asian Debate Instituteの感想の第一弾として、郷中健太郎にお願いしました!
こんにちはKDS1年(もうすぐ新2年)の郷中健太郎です。今回僕は冬ADIのブログを書かせていただくことになりました。ADIは夏と冬に韓国の中央大学校で9日間に渡り行われるディベートのレクチャー&大会で、今回はレクチャラーはアジア中から12名、参加者は主に日本、韓国、中国から100名ほど集まりました。僕は夏も参加していたので2回目だったのですが、今回もとても思い出深いADIとなりました。
M君が間違って釜山に行ってしまったり、S君が情弱両替で13000円の損失をしたり、日本語帝国式ディベート大会、Hit-U女子バレンタインチョコ作ってくれて感動、英語禁止大富豪…etcと面白いエピソードはいくらでもあるのですがそれらをすべて書いていたら一冊の本が書けてしまうので、個人的なことだけ書こうと思います。
1. 初日~6日目
初日はレクチャー、二日目はモデルディベートと、ラボのクラス分けのためのアセスメントディベートでした。夏にラボがβだったこともあり、今回は密かにΩを狙っていたのですが、実力通り今回もβ2というラボになりました。
ラボのレクチャラーはフィリピンのラサール大学のVictorとソウル大学のKyungmiでした。二人ともものすごい実績を持っている方で、素晴らしいレクチャーの他、とても優しく質問に答えてくださり、充実したラボライフを送ることができました。
他にもラボ飯や日本人でホンデ散策、KDS男子の恋バナなどディベート以外もむちゃくちゃ楽しかったです。本当に本当にADIは楽しいので、まだ行ってない18期やこれを将来見るかもしれない19期には強くおすすめします!
2. 大会
ADIに行く前から大会ではしゅんきと組もうとは約束していて、もう一人は韓国で探そう、ということになっていました。最終的にHit-Uの百瀬がΩの中国人の女の子を紹介してくれ、その子と組むことになりました。しかし…!!組んだ後で話を聞いてみるとなんと彼女はディベートを始めたのがADIからとのこと!!最初のスピーチがアセスメントディベートで、それでΩに行ったという猛者でした。ディベート経験がないのはかなり不安でしたが、結局その不安はいい意味で裏切られることになります(後述)
ではラウンドを振り返ろうと思います。
R1 THW ban non-essential cosmetic surgery. Opp
Non-cosmeticはmedical necessityがないみたいな意味で、やけどとかを指すみたいです。
このモーションはやったことはなかったですがプレパ練をしたことはあって、Opp有利なモーションだと思っていたうえ、ケースもある程度考えていたので、スムーズにケースを立てられ勝つことができました。Govじゃなくてよかった…
(余談:Chanelは携帯をいじりながらジャッジをしていましたが、翌日フィードバックを求めたらフローも見ずにかなり細かいフィードバックをくれ感動しました。)
R2 THBT main stream media companies should make full and uncensored videos of ISIS available on the Internet. Gov
対戦相手がのちに優勝するチームであったうえ、モーション選びを間違えたらしく、完敗。うーん、graphic image を見せてirrational decision になるとかならないとか系はよく出る気がするので復習します…
R3 THBT developing countries with rich natural resources should prioritize environmental conservation over resource extraction Opp
コンテクストをコンゴのようなアフリカに設定して、命大事だよ!!!人飢餓でる!!みたいなことを言ってeconomy優先しなきゃといった後、それが環境にもいいという話をして(KDSリソースにあった環境問題のマターファイルそのまま読みました)完勝。普段からマターを準備しておくことの大切さを再実感しました。(人に準備してもらった人)
R4 THBT UN should impose a minimum quota for developed countries to accept refugees. Gov
Govはそんなに難しいモーションではないのですが、すこしケースがごちゃり汚いディベートになってしまいました。なんとか運よくリプライでまとめることができ、スライトで勝つことができました。3勝すれば必ずブレイクだったのでかなり嬉しかったです。
結局リーグAで3位ブレイク、スピーカースコアも全体の3位でブレイクすることができました。ブレイクナイトは焼肉食べ放題、ブレイクしたら前に出てソジュのショットなどがむちゃくちゃ楽しかったので日本でも是非取り入れてほしいです(人任せ)
Oct-Final THBT the LGBT movement should actively out gay priests or religious leaders who preach against homosexual practices. Opp
Outがキックアウトなのかはたまたカミングアウトなのかモーションの意味がいまいちつかめずプレパの20分ほどを消費、結局しゅんきがカミングアウトだと教えてくれなんとか残り10分でケースを立てる。キャラクター分析等は互角だったものの、Oppは“LGBT movementとして“のみたいなargumentがなく、こっちはそれを押したので辛勝。いままでOctで負けることが多かったのでひとまず歓喜。
Quarter Final THW incarcerate decision makers of companies that commit corporate negligence. Opp
二つの悲劇がおきました。一つ目、QFなのに観客が一人しかいない…QFから観客が増えいいスピーチをどや顔でするイメトレが万全だった僕にはいささかその光景はショッキングでした。二つ目、モーションの解釈を間違える。これは絶対にやってはいけないミスですね。Corporate negligenceの解釈をミスり解釈の正しいGovと完全なパラレルディベートに。結果前日R4で倒した相手に悔しくも敗れてしまいました。
SKSはとてもいいチームでした。僕がケースを立てて、その枠組みの中で経験はないものの頭脳明晰で高い英語力を持ったシャーリーがその枠組みの中で暴れて、しゅんきが相手のケースをつぶす。というのがうまく回っていたと思います。またしゅんきは英語力に乏しい僕のために、彼女との間の通訳もしてくれました。二人には本当に感謝です。またこの三人でなんかの大会で組みたいです。
老婆心ながら今後ADIに行く人へのアドバイスは、元々知り合いとか、親しい日本人と組むより、現地で適当に見つけた外国人と組むのを強くお勧めします。全く異なるバックグラウンドを持つ人とのプレパは刺激的で楽しいし、英語プレパという国内ではできない経験ができるし、大会後はとても仲良くなることができます。
Quarterで負けたことにずっと凹んでいましたが、まさかのスピーカープライズを取ることができとても嬉しかったです。最終的に初めて大きな大会でベストスピーカーを取れ、日本人2位のスコアがとれたので良かったです。
3. 思ったことをふつふつと
まだまだ未熟者ですが、一年ほどディベートをやってきて思ったことを書こうと思います。
1)ディベートは意外と努力が報われる競技
エリザベス杯全敗、若葉杯一勝、練習でも全然勝てない、というところから僕のディベートライフは始まりましたが、そこそこ練習にまじめに参加して、レクチャーとか音源とかをほどほどに聞き続けてれば、そんなに才能がなくても、最低限の実力は必ずつくと思います。入ってすぐ、7月くらいまでは全くダメなスピーチしかできず、才能ない、死にたい、やめよう。という感じで「ディベートって才能9割の競技じゃん」と思っていましたが、一年間やって思ったのは、少なくともやり続けてれば前の自分より確実に英語が話せるようになるし、マターも増えるしで、絶対に続けていれば実力は向上するということです。今は才能と努力半々くらいな気がします。
2)ラウンドで輝くためには地味な作業が必要
ラウンドや大会で輝くためには、マターを普段から集めるために地道に新聞を読んだり、いろいろなモーションを考えてケースファイルとかマターファイルを作る、というような地味な作業が大切だと思いました。ほとんどのレクチャラーがマターファイル、ケースファイルを作ることの重要性を言っていたし、僕自身もいいスピーチをできたと個人的に思ったときは、すでにそのモーションについて考えていて、マターファイルを持っていたときでした。この前UTの渋谷さんとお茶させていただく機会があったのですが、ファイルの厚さはすごいもので、結果を出すにはこういう作業が大切なのだと実感しました。
3)先輩への感謝
さえも書いていましたが、本当に先輩には感謝をしてもし尽くせないです。運営はもちろん、一見収益の少なそうな僕のような物件に投資していただき本当に感謝しています。18期が今回のADIでもどの大学よりも一番いい成績がとれたのはひとえに先輩方のご指導のおかげだと思っております。もうすぐ自分も後輩ができるので、最低限自分が先輩にしてもらったことは還元できるようにしたいです。
今回は嬉しかったです。ただ同期がグラファイにいるのを見るとやっぱり悔しかったし、まだまだ実力不足なので、これからも頑張ります。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
ありがとうございました!第二弾のブログもお楽しみに!
ではここで、結果報告です。
Grand Finalist Three tokyoites walk into a bar…… (Kotaro Asano joint)
Semi finalist Betta and Gamma (Shunsuke Kanda joint)
Quater finalist SKS (Kentaro Gonaka, Shunki Nakamura joint), Moya debating 1 (Atsushi Sumida joint)
Oct finalist ContrADIction (Kae Natsume joint)
9th best speaker Shunki Nakamura, Shunsuke Kanda
7th best speaker Kentaro Gonaka
α1 best student Tatsuya Morimoto
β3 best student Shunsuke Kanda